| 実はこのシリーズを訳した後で、8月の太陽黒点の数がゼロになったって記事を発見したんですが、ブログぐらいしか関連記事で興味深い物がなかったので当初の予定通りタイムマシーンの記事をご紹介します。 ブログの記事って翻訳が難しいんですよ。すみません。 その点、このタイムトラベルは若干??な部分もありますが全体としては訳しやすいです。5〜6回続きますがどうかおつきあいの程を How Time Travel Will Work How Time Travel Will Work タイムトラベルの仕組み 序文 過去、或いは未来の如何なる地点へも旅する能力を的確に捉えた考えという点において、タイムトラベルという 概念以上の物は存在しないだろう。タイムマシーンに乗って過去に起きた歴史上の主な出来事を目撃し、そこに誰が居合わせたのか話すことができるなんて素晴 らしいとは思わないか?過去の誰を見てみたい?ジュリアス・シーザー(Julius Caesar)?レオナルド・ダ・ヴィンチ(Leonardo da Vinci)?それともエルビス(Elvis)かい?それどころか自分自身の幼かった頃にも戻れるし、未来の自分を見ることだってできるんだ。タイムトラ ベルを実現する可能性は、多くの小説や映画の題材にもなっている。 ある意味、我々自身がタイムトラベラーであるとも言える。座席について、ただコンピューターのマウスをク リックしていても、あなたの周りで時間は流れていく。未来は、絶えず過去と現在と共に変化しており、束の間の瞬間しか存在しない。あなたが今行った行動の 全てが、瞬時に過去のものへと変化する。我々は時間の中を進み続けているのだ。 タイムトラベルの概念は、数世紀もの間存在していたが、アルベルト・アインシュタイン(Albert Einstein)が特殊相対性理論(theory of special relativity)を発表した時から、彼はタイムトラベルの論理的可能性を研究する財団を設置した。誰もが知っているとおり、タイムトラベルを実証し た者は誰一人として存在しないが、同時にそれを認めない者も存在しないのである。 (How Stuff Will Workの)本記事では、時間の概念とタイムトラベルの実行可能性を取り巻く異なる説について考えてみる事とする。
タイムトラベル、何とか順調に進んでいます。この調子で行けば今週はあと1回ぐらいは更新できそうです。今回は時間についての考察です。 関連リンク タイムトラベル-序文 Understanding Time 時間を理解する 天文学者のカール・セーガン(Carl Sagan)は、時間を「単純定義への抵抗」と話したがこれは的確である。我々の多くが時間が何であるかを知っているが、それを定義する事は難しい。事 実、時間を見る或いはそれに触れる事は不可能だ。しかしその効果を見ることは出来る。我々が時間の中を進んでいるという証拠は、身体の年齢、建造物の外気 による変色や崩壊、木々の成長などあらゆる所に存在している。期日が定められたり、約束がある時などの状況では、我々の殆どが時間の圧力を感じている。我 々の生活は、その時々の必要に応じた時間に影響を受けている。 時間の定義について尋ねると、おそらく殆どの人が腕時計や時計を見るだろう。我々は腕に付けたこれら装置が刻む時によって時間を理解しているの だ。我々は、1分は60秒、1時間は60分、1日は24時間で、1年が365日である事を知っている。これらは、我々が小学校で習った時間の基本的な数値 なのである。 同様に時間は、我々の世界における第四の次元として定義付けられている。他の3つの次元とは、上下左右前後 を含む空間である。時間は、空間無くしては存在し得ず、同様に空間は時間無くしては存在し得ない。この時間と空間の相互関係は、宇宙で発生する如何なる出 来事も空間と時間の両方と関連している事を意味する、時空連続体(spacetime continuum)と呼ばれている。 アインシュタインの特殊相対性理論では、物体の速度が光速に近づくに従って時間は遅くなると考えられてい る。これが多くの科学者が、光速よりも速く移動すれば、過去や未来へのタイムトラベルの実現性が切り開かれるのではないかと考える指標となっている。問題 は、光速が物体が移動する事のできる最も速い速度であると考えられているため、我々が過去へと旅する事は不可能であると考えられていることだ。物体が光速 に近づくと、その間の相対論的質量は増加し、光速に達するとそれは無限になる。無限質量の増加は、不可能とされるどのような速度よりも速い、又は少なくと もその瞬間がそうなのである。 しかし、先に向かってのタイムトラベルは困難な事ではなく、未来はいつの日にか実現可能な行き先となるのかもしれない... タイムトラベル、今回はブラックホールについての考察です。私には非常に新鮮なのですが、皆さんにはこんな事は常識ですね。 関連リンク タイムトラベル-序文 時間を理解する Black Holes ブラックホール タイムマシーンに関しては、長年に渡り作家が幾つもの素晴らしいアイディアを創造しているが、タイムマシー ンの実物は未だに建造されてはいない。タイムトラベルに関する殆どの説は、完全に機械に依存している訳ではない。それどころか、タイムトラベルは、ある地 点から別の地点へと我々を瞬時に運んでくれるような自然現象によって達成される可能性も有しているのだ。我々がその存在を確信出来ずにいる宇宙現象には以 下が含まれている。 - 回転ブラックホール(Rotating black holes)
- ワームホール(Wormholes)
- 宇宙弦(Cosmic strings)
太陽質量の4倍以上の質量を有する星が終焉を迎える時、或いはその燃焼物質が枯渇した時、自らの重量による 圧力で崩壊する。この内部崩壊によって、光でさえ逃れる事のできない非常に強力な重力場を持った「ブラックホール」が形成される。ブラックホールの事象の 地平面(black hole's event horizon)に接触した如何なる物もその中に飲み込まれるだろう。事象の地平面は、一切逃れることが不可能なブラックホールの境界面(the boundary of a black hole)なのである。 ブラックホールの形は、アイスクリームのコーンをイメージすると良い。頂点が広く、特異点と呼ばれる先端に 向かう程細くなっていく。特異点では、物理の法則は消滅し、全ての物質は跡形もなく崩壊する。このような非回転ブラックホール(non-rotating black hole)は、ドイツの天文学者カール・シュヴァルツシルト(Karl Schwarzschild)博士に因んで、シュヴァルツシルト・ブラックホール(Schwarzschild black hole)と呼ばれている。 他にもカー・ホール(Kerr hole, Kerr Black Hole, カー・ブラックホールとも呼ばれている)と呼ばれる理論上存在し得る種類のブラックホールもある。カー・ホールは、タイムトラベル、或いは平行宇宙への入 り口として利用可能な自転(回転)を伴ったブラックホールである。ニュージーランドの数学者、ロイ・カー(Roy Kerr)が1963年、自転するブラックホールに関して現実的な説を最初に提議した。彼の説では、終焉を迎えようとしている星が崩壊すると、特異点の形 成を阻害するのに十分な遠心力を生み出す、中性子の回転リングとなると考えられている。特異点を持たないブラックホールに進入しても、中心部分からの無限 の重力による破壊を受けないとカーは考えている。 カー・ホールが存在するなら、そこを通過しホワイトホール("white" hole)へと抜け出す事も可能である。ホワイトホールは、ブラックホールと逆の作用を有していると考えられている。それ故に、重力によって一切の物を引 き込むのではなく、そこから全てを放出する負のエネルギーを持つ何らかの新物質が利用可能となるだろう。これらホワイトホールは、別の時間、或いは別の世 界への入り口となると考えられている。 ブラックホールに関する幾ばくかの知識を考慮した上で、カー・ホールの存在は現実的であると考えられる。し かし、カリフォルニア工科大学の物理学者、キップ・ソーン(Kip Thorne)は、物理の法則がカー・ホールの形成を妨げていると考えている。ブラックホールに進入し脱出する方法など存在せず、ブラックホールに進入し ようとする如何なる物も、そこに呑み込まれ特異点に到達する前に破壊されるだろうと彼は話す。 続く項目では、その他の宇宙現象について考察してみる事にする。
タイムトラベル続けます。 関連リンク タイムトラベル-序文 時間を理解する ブラックホール Wormholes ワームホール 宇宙には、タイムトラベルの入り口となる別なトンネル状の構造物が存在していると、ソーンは考えている。ア インシュタイン-ローゼン橋(Einstein-Rosen Bridges)とも呼ばれるワームホールが、仮に存在するならそれこそがタイムトラベルの可能性を最も有していると考えられている。それらは時間旅行の 可能性を提供するだけではなく、従来型の宇宙旅行の方法でも、わずかな時間で地球から何光年もの距離を移動する事を可能にする。 ワームホールは、どのような質量も時空を曲げるという事を示した、アインシュタインの相対性理論に基づいて いる。この湾曲を理解するには、二人の人物がシーツを持ち上げ、引っ張りあっている所を思い浮かべて欲しい。そのシーツの上に野球ボールを乗せると、ボー ル(の重量)はシーツの中央に向かって転がり、その部分に湾曲を作り出す。今度は同じシーツにビー玉を置くと、湾曲があるが故にそれは野球ボールに向かっ て転がり始める。 この例では、空間は実際に時空を構成している四次元ではなく、二次元の平面として描写されている。このシー ツを折り曲げた場合を考えると、空間は上部と下部に存在する。上部に野球ボールを置くと、湾曲を生成する。それと同じ質量をシーツ下部の、上部に置いた野 球ボールと同じ場所に置くと、第二の質量は最終的に野球ボールと接触する。これがワームホールの形成と同じ理屈なのである。 空間において、宇宙の互いに異なる部分に圧力をかけるそれぞれの質量は、最終的にトンネルを形成するように なる。これがワームホールである。我々は、地球から他の銀河へと旅立ち、比較的短期間(一生)のうちに期間する事が可能となる。オリオン座の真下に位置す る大犬座(Canis Major)の中の星、シリウスへと我々が旅するという筋書きを例にとって考えてみよう。シリウスは、地球から54兆マイル(90兆キロ)約9光年の距離 にある。宇宙を旅する者達にとって、そこを行き来し何を見たのかを伝えるには、この距離があまりにもかけ離れているという事は明らかである。これまで、人 間が旅した宇宙の最果ては月であり、その距離は地球からわずか248,548マイル(約40万キロ)に過ぎないのである。もし、シリウス周辺へと繋がる ワームホールを発見できたなら、従来の宇宙旅行では横断が必須であった数兆マイルを回避する事によって、かなりの時間が短縮可能となる。 この事がタイムトラベルとどのように関わっているのか?次節ではこの点について考察してみたい。
タイムトラベルももうすぐ終了です。今週末か来週初めには終わりにしたいです。それまでもうしばらくおつきあい下さい。 関連リンク タイムトラベル-序文 時間を理解する ブラックホール ワームホール Cosmic Strings 宇宙弦 プリンストン大学の物理学者、J・リチャード・ゴット(J. Richard Gott)が1991年に提唱した、さらにもっと別な説、宇宙弦という概念を使っての時間の往来を考えた説が存在している。これらは、その名の通り弦を指 しており、一部の学者達が初期の宇宙に形成されていたと考えている、弦のような物体の事である。これらの弦は宇宙の全長に渡って連続しており、何兆トンも の質量から来る強い圧力の下にある。 これら原子よりも薄い宇宙弦は、周辺を通過する物体に対し非常に強力な引力を生成する。宇宙弦に付属する物 体は、その重力が時空を歪曲するために、途方もない速度で移動する事が可能である。これがタイムトラベルに応用可能なのである。近接する2つの宇宙弦が引 き合う事で、或いは単体の宇宙弦がブラックホールに近づく事で、時空をワープするための閉じた時間的曲線(closed time-like curves)を生成する事が十分可能であると考えられている。 2つの宇宙弦、或いは宇宙弦とブラックホールによって生成される重力を利用したタイムマシーンに転用可能な 宇宙船は、それ自体が過去へと推進する。これを達成するため、(宇宙船は)宇宙弦付近を周回する事になるだろう。しかしこれら弦が存在しているのかどう か、さらに存在していたとしてどのような形状をしているのかなど、未だ多くの推測が存在している。1年程度で(時間)旅行から戻って来るためには、全銀河 の半分の質量エネルギーを内包する、弦周辺を周回する事が必要となるだろう、とゴット自身も話している。さらに、どのようなタイムマシーンであれ、タイム マシーンが作られた時点よりも前まで遡ることは不可能なのである。
今回でタイムトラベルは一気に終了します。私にとってはなかなか興味深い記事でした。まだ次回のテーマを絞り切れていないため、しばらくは記事探しに奔走するかと思います。 では、タイムトラベル最終回ご覧下さい。 関連リンク タイムトラベル-序文 時間を理解する ブラックホール ワームホール 宇宙弦 Time Travel Physics タイムトラベルの物理学 初めに考察したように、物体の速度が光速に近づく時、時間の流れは遅くなるという事を相対性理論は示してい る。科学者達は、スペースシャトル程度の速度でさえ、(搭乗する)宇宙飛行士は数ナノ秒(1ナノ秒=10億分の1秒)先へとタイムトラベルが可能である事 を発見した。これを理解するために、AとBという二人の人物をイメージして頂きたい。B氏が宇宙船で地球から離れている間、A氏は地球に滞在している。離 陸時には、二人の時計は完全に同期している。B氏の搭乗する宇宙船の巡航速度が光速に近づくと、B氏の周りでは(A氏に比例して)時間の流れが遅くなる。 B氏が光速の50%の速度で数時間旅行し地球に帰還した場合、A氏がB氏よりも余計に歳を取っているのは明らかとなるだろう。この加齢の違いは、A氏の周 囲の時間が、光速に近い速度で移動しているB氏の周囲の時間に比して、より速く流れた事によるものである。A氏の周囲で何年もの時間が経過したとしても、 B氏にとってそれはほんの数時間の事でしかないのである。特殊相対性理論において、時計の逆理(twin paradox)がどのように作用するのかさらに調べてみよう。 ワームホールは、過去と未来への旅を可能にする。 ワームホールが発見されると、過去ばかりでなく未来へも時間旅行が可能となるだろう。ここにその仕組みを示す: ワームホールが持ち運び可能であり、上記に例示した光速の50%の速度で数時間移動しているB氏が、出口がA氏の居る地球へとつながる宇宙空間に 入り口を持った、1個のワームホールを携帯していると仮定してみよう。B氏が宇宙を移動している間も、二人の人物は互いの姿を確認できるものとする。数時 間後、B氏が地球へ帰還した時、A氏の周囲では数年が経過している。A氏が宇宙を移動するワームホールから覗き込む時、B氏が宇宙へと飛び立った時よりも 若い自分自身の姿を見るだろう。この素晴らしい点は、B氏が未来へと足を踏み入れている間に、(B氏よりも)歳を取ったA氏がワームホールに入る事で、過 去へと足を踏み入れる事を可能にするのである。 Problems with Time Travel タイムトラベルの問題点 仮に我々がタイムトラベルに関して機能し得る説を構築できたとしても、パラドックス(矛盾)と言う非常に複雑な問題を解決する必要がある。パラドックスは、矛盾それ自体を定義化したものである。ここに2つの一般的な例を提示する。 - 議論のために、あなたが自身が生まれる以前の時代へとタイムトラベルが可能であったと仮定してみよ う。あなたが生まれる前の時代にあなたが存在しているという事実こそが、パラドックスを生み出すのである。あなたの誕生年が1960年であったなら、 1955年にあなたはどうして存在している事が出来よう?
- あるいは、グランドファーザー・パラドックスというもっと一般に知られている物がある。タイムトラベラーが過去へ行き、自分が生まれ る前に生きていた自身の先祖を殺害したなら一体何が起こるのだろうか?自らの祖父を殺害した場合を考えると、その後(子孫である)その人物がどうやってそ こで生を得て、過去へと遡り自らの祖父を殺害する事ができるのであろうか?我々が過去を変える事が出来るなら、そこには無数のパラドックスが生み出される のである。
タイムトラベルに関する別の説では、平行宇宙(parallel universe)或いは歴史改変(alternative history)という概念を提起している。例えば、あなたが自分が少年だった頃の祖父に会いに行けるとしてみよう。平行宇宙の概念では、あなたは我々の 宇宙に似ているが異なる出来事が続く、別の宇宙に行くことが出来るとされている。例えば、過去へ旅立ちあなたの先祖を殺害したとしても、あなたが存在して いない宇宙の一祖先を殺害したに過ぎないのである。その後、自分の時代へと帰還すると、そこは別の平行宇宙になっており、元の宇宙には決して戻る事が出来 ないのである。 全ての行動が新たな宇宙を生み出し、無数の宇宙が存在しているというのがこの概念である。あなたが祖先を殺害した場合、あなたが自ら変更する時まで続いていた、元の出来事と瓜二つの事象を持つ新たな宇宙を創造するのである。 まだ混乱しているかい?ようこそタイムトラベルの世界へ。犠牲がどれ程の物か考えてみて欲しい。 タイムトラベルと関連記事については、次ページのリンクを参照して頂きたい。 【次ページは単にリンクのためURLのみ表示します。また最終節は当該ウェブサイトの物理学の記事一覧のため割愛します。タイムトラベルはこれにて終了です】 http://science.howstuffworks.com/time-travel7.htm |